2015/10/1

公認心理師について

本当はこのような内容は書きたくなかったんですけどねぇ


公認心理師という国家資格が9月に成立しました。

まあ日本初のカウンセラーの国家資格なわけですが、最初法律を読んだとき、自分の思っているのと違い「あら、ましになってるやん」と思ったので、一応「塾」であるうちでも、公認心理師対策講座でもした方がいいのかな、とか考えてたんですよ。


で、それからちょいちょいと情報を集めて内容がどんなものか調べてたんです。


そしたら、自分の思っているとおりの内容で「やっぱりか・・・」となりました。


まあ実際は「箱」の部分を作っただけで、これから中身を作って資格を作っていくわけですが、今回の資格になったベースになるものが、もともと曰くのあったものなんですよね。


カウンセラーの国家資格は、2005年あたりに臨床心理士の国家資格化の話があって、かなりなところまで煮詰まっていたのですが、とある団体の横やりで一悶着あったんですよね。


で、今回の国家資格も、2010年頃から検討されている事は知ってはいたのですが、まあ成立しないだろうと思ってたんです。

ただ、そのときに「医療心理師」をベースに国家資格化を検討しているらしいと感じて、これなら普通のカウンセラーのほとんどに意味がない資格になるなぁ、と思ってたんです。


そう、今回の公認心理師は、この医療心理師をベースに作られているようなんです。


医療心理師は、臨床心理士が国家資格になったときに、自分たちの権利が侵害されると思った人たちが、医療心理師を国家資格として提案してきたと私は聞いています。

まあ聞いているだけですので、真実かどうかは知りませんけどね。


ただ、その話を受けて、当時臨床心理士の国家資格化に力を入れていた河合隼雄先生がえらい怒ったらしいとも聞きました。


この医療心理師、どのような内容かというと、医者の指示のもとカウンセリングを行うといった内容で、医者の指示なしにカウンセリングはできない、ともとれるわけです。


まあこの辺りはいろいろと利権が絡んでいるお話なので、私がどうこう言う立場ではもちろんないわけですが、公認心理師がまともな国家資格なら、まだこの世界にいてがんばろうか、と思ったのですが、昨日情報をきいて、「ああ、もういいかな」と思いました。


昨日はこれに限らず、私は様々な「現実」を突きつけられた一日でもありました。

まあそのおかげで、この世界も含めて、今の自分にある程度踏ん切りが着けられるかな、と感じております。


この先、公認心理師がカウンセラーに直接影響を及ぼすという事はないかもしれません。

しかし、国家資格の恐ろしさは、間接的にでもじわじわと環境に浸透してくる恐れがあります。


公認心理師が、私の想像したとおりのよくない国家資格にならないよう、今はただ祈るだけですね。


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