2015/08/10

それは誰のため

東洋経済オンラインに

「あなたのため」が「教育虐待」に変わるとき 子供の人生を狂わせる「追いつめる親」たち」

という記事がありました。

 

http://toyokeizai.net/articles/-/76421

 

この「あなたの為をおもって」という言葉、皆さんも言われたことやいったことがありますよね。

 

さて、ここで質問です。

「あなたのため」を思っていったことで、本当に相手のためになったことがどれくらいあるでしょうね。

 

これは単純に親子関係だけでなく、上司と部下、友人同士、恋人同士や夫婦などでも同じかもしれません。

 

たとえば、子供のためを思って子供にレベルの高い教育を親が与えたとします。

その子供が一流の大学に入り、一流の企業に就職しました。

 

親から見たら、これは「あなたのために」したことが結実したように感じますよね。

 

ところがです。

職場でコミュニケーションがうまくいかず、会社で孤立してうつになってしまい、出勤もできなくなって、結局孤独な人生になってしまった。

 

ではもう一つのお話。

特にいい学校に行ったわけでもなく、有名な企業に勤めているわけでもない人がいます。

でも、その人の周りにはたくさんの笑顔にあふれ、すごく幸せそうに毎日を生きている。

 

結果としてどちらが幸せな人生といえるでしょうね。

 

もちろん、必ずしもどちらかの人生になるというわけではありません。

ただ、「あなたのために」とる行動は、結果として自分が思う相手の幸せであって、その人自身の幸せを考えているわけではないのでしょうね。

いいあければ、「いい大学に入る」「一流企業に入る」のは幸せと直接的にはあまり関係しないといえるかもしれません。

どれだけ収入があっても、どれだけ成功していても、自分も含めたみんなが笑顔でない環境は、幸せとは言い難いかもしれません。

 

 

自分の都合で見た相手の幸せと、本人が思う自分の幸せは、けっしてイコールではないわけです。

 

どれだけ「あんな男はやめておきなよ」と「相手のため」を思っていっても、それでも「あんな男」を選ぶ友達がいたとしたら、それはそちらのほうが本人が思う幸せなのかもしれません。

この場合相手のために言い続けてあげたほうがいいんですけどね(笑)

 

相手のためを思う行動は、例外もありますが、実際には相手を幸せにしないものです。

 

まあ私もしょっちゅうやってしまってますけどね。

 

「あなたのため」と思ったら、それは「自分のため」と気づいてくださいね。



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